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障がいのあるお子さんのお口のケアについて講演会を開催しました

こんにちは。院長の三木です。

先日、わたしが所属する歯科セミナーグループBly'の企画で、障がいのあるお子さんのお口のケアについてオンラインでお話させていただきました。

歯科医師、歯科衛生士だけでなく、管理栄養士の方や臨床心理士、保育士の方など障がい児に関わる様々な職種の方にご参加いただきました。日曜日の夕方というとてもお忙しい時間帯であったにもかかわらず多数の方にライブ視聴していただきわたしにとっても大変有意義な時間となりました。以下に要旨をまとめます。ご興味のある方はアーカイブ配信もありますので是非ご参加ください。連絡先 Bly'事務局:shikaroom@gmail.com

 

今回はこれら4つのテーマに基づきお話しました。

 

① 障がいのあるお子さんの口の中を知る

② なぜ定型発達児と比較して虫歯ができやすいのか

③ ご家庭でできる口腔清掃の工夫

④ 歯科医院における歯科治療について

 

① については自閉症スペクトラム障害(以下ASD)、ダウン症候群、脳性麻痺といった障がいにおける特徴的な口腔の所見について実際の症例写真を用いて説明しました。特にダウン症候群や脳性麻痺の方は歯の形や歯並びに特徴的な所見が見られ、虫歯や歯周病のリスクが高まるといわれています。特徴を抑えておくことで注意する点に気づくことができ、継続した口腔衛生管理の大切さを知ってもらいたいと思いお話しました。

 

② については特にASDの方についてお話しました。ASDの方は歯の形や歯並びに特徴的な所見はないものの、発達段階によっては自分で十分に歯磨きできない場合や、ご家族による介助磨きへの協力性が低いので虫歯になりやすいというデータがあります。虫歯ができる理由は様々ありますが、あれもこれもと注意を促しても障がいのある本人だけでなく、サポートするご家族に対しても重い負担となってしまいます。少しでも負担を少なくし効果的に予防するためにはまず何から気を付ければいいのか。論文データを基に解説しています。

 

③ ご家庭でできる口腔清掃の工夫についてもお話しました。前述のとおり大切なのは児がどれだけ介助磨きに協力的になってくれるかだと思います。逆になぜ協力的になれないのか?そこにはたとえご家族であってもリラックスできる環境にすることの難しさや、感覚過敏の問題があるといわれています。リラックスした状況を作るためには、児の発達段階を把握し段階に合わせた行動療法を行うことで、不安を軽減し行動を形成することが重要です。また過敏は脱感作によって軽減することができるといわれています。本編では具体的な行動療法、脱感作のやり方について解説しています。

 

④ 最後に当院での障がいのあるお子さんに対する虫歯治療や歯周病治療、矯正治療などについてお話させていただきました。また、発達障害のあるお子さんに対しては、どのようにアプローチすれば歯科に対する不安を取り除けるのか、以下のような具体例を用いて皆さんで一緒に考える内容となっています。

今回このようなお話をすることになったのは多くの医療者から「障がいのあるお子さんをお持ちのご両親から、虫歯にならないためにどのようなことに気を付ければいいのかと質問されても何と答えていいかわからない」という声をたくさんお聞きしたからです。同じ悩みでお困りの方はたくさんいらっしゃいますし、医療者側もなんとかいい情報を提供したいと思っています。指導をする側にとっても受ける側にとっても少しでも役に立つ情報をシェアしたいという思いでお話させていただきました。

 

 

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